自分のiPhoneを見て、イヤホンジャックがないことに今更しみじみと気がつく。かつてガラケーにアンテナがついていて、これをカラフルに光らせてみたりするという文化があったように、iPhoneを充電しながらジャックにイヤホンをさして音楽を聴くという行為は、これはこれで一つの文化だったのだと思う。イヤホンジャック廃止はそれ以前のやり方から言えば確かに不便な側面はあり、そのためにイヤホン用と充電用で二つの差し込み口がついたドックが販売されているのは当然と言えば当然だろう。しかしなんというか、この種の旧態維持が実現することによって得られる充足は、たぶんノスタルジーに似ていなくもない。